18人の音楽家のための音楽

 半年ほど前、スティーヴ・ライヒの「18人の音楽家のための音楽」のテレビ中継をやっていた。ライヒと彼の楽団が来日して東京で演奏したときの録画らしい。私はこの曲をずっとコンピューターによる打ち込みだと思った。本当に題名通り18人のミュージシャンたちが生演奏してるんだ。あの複雑で精密なリズムを18人がそれぞれ受け持ち、互いに受け渡していく様子は圧巻だった。とくにマリンバのおねえさんは人間業とは思えない正確さで1時間弱のあいだリズムを刻み続けていた。もうなんというかビバ人間という感じ。以来ずっとこの曲が気になっていて、先日、ライヒのCD10枚組みボックスセットを奮発して購入した。アマゾンの輸入CDで1万円ちょっと。アメリカのアマゾンでは$99.98なので、内外価格差がほとんどないのは良心的だと思う。一方、国内版だといきなり3万円弱。解説を翻訳しただけのくせに、レコード会社もあいかわらずあこぎな商売をする。もちろん買ったのは輸入盤のほう。

→ Amazon.co.jp「Steve Reich Works 1965-1995 [Import from US]」

 YouTubeにも(もちろん)演奏の様子はいくつか投稿されていた。3つめと4つめのファイルが東京での演奏のもので、ピアノを担当している野球帽のおじさんがライヒ。もし興味があったらどうぞ。私は、セクションIIIAのビブラフォンが入る箇所で軽くトリップする感覚をおぼえる。

→ Music for 18 Musicians by Steve Reich - Beginning
→ Steve Reich - Music for 18 Musicians CD Trailer
→ Steve Reich "Music for 18 Musicians" -Section IIIA
→ Steve Reich "Music for 18 Musicians" -Pulse

 下のはアメリカの若い音楽家を支援するプログラムであつまった若者たちが「18人の音楽家のための音楽」に悪戦苦闘しながら曲を仕上げ、ニューヨークで演奏するまでを追ったドキュメンタリーの一部。