追記「軽水炉が安全であることが証明された」という池田信夫


池田信夫の発言があまりにひどいので、先日書いた文章に追記しました。
http://d.hatena.ne.jp/box96/20110320


福島第一原発事故について、なんら根拠のない楽観論を垂れ流す姿勢はあまりにも無責任だ。原子炉の専門家でも各建屋内部の状態がわからない以上、今後の予測がつかないというのに、池田は「福島原発の事故は大したことはない」「核燃料の流出は考えられない」とくり返す。予言者にでもなったつもりだろうか。その発言は常に断定調の傲慢な物言いだが、肝心の根拠はまったく示さない。「最悪の事態になってもウンチ(核燃料)がまき散らされる事故は考えられない」などというウンチのような発言をまき散らすのは、「もうすぐ東京にも強い放射能の雨が降ってくるぞ」というデマを流す行為となんらかわらない。楽観論か悲観論かは関係ない。現在のように多くの人が不安に思っている状況で、根拠のない予測を垂れ流すのは混乱を生むだけだ。発言するなら根拠を示せ。根拠がないなら語るな。


その一方で、池田はツイッターで次のような発言をしている。

「最悪の事態を想定する」ことと「最悪の事態が起こったとふれ回る」ことは違う。ただでさえパニックが起こっているのに、それを増幅するようなデマはやめるべきだ。事実を報道するのはいいが、無責任な「推測」は非常に有害。
http://twitter.com/ikedanob/status/47824135879000064

大笑いである。自分のやっていることが悪質なデマとかわらないという自覚はまったくないらしい。


さらにその前日には、こんな発言もしている。

客観的事実と価値判断を混同して「けしからん!」とか怒る人がいるが、福島第一原発の周囲は放射能汚染されているので、今後1万年ぐらい人は住めなくなるでしょう。チェルノブイリの周囲30kmは今も人が住めない。
http://twitter.com/ikedanob/status/47520416402649088

なんなんだろう、この人。「客観的事実」の意味を知らないんだろうか。「客観的事実」というのは、データと論理によって提示されるもので、池田の予言のことではない。腹をたてて批判するのもバカらしくなってきたよ。


命名】 原発預言者池田信夫(啓示を受け一万年後も見通す)


予言の書「Togetter 池田信夫の福島原発FAQ」

信じるものは救われ……「私は原子炉工学の専門家でも放射線の専門家でもないので、これは応急的な参考情報と考えてください。これをもとにした行動によっていかなる損害が生じても、私は責任をもちません」っておい。